声 明: 中国から仙台市へのパンダ誘致に反対します

令和5年12月10日
参政党宮城県支部連合会

 令和5年6月 23 日に行われた宮城県議会での公明党伊藤和博県議による一般質問を受け、同日付ニュース報道(KHB)にて「仙台市へのパンダ誘致が再浮上 八木山動物公園は期待を寄せる」との見出しが踊りました。さらに 11 月には、中国訪問中の公明党山口代表と中国共産党蔡奇中央書記局書記長との会談においてあらためて仙台市へのパンダ貸与に関して触れられ、郡和子仙台市長によるパンダ誘致の親書も手渡されたとの新聞報道(読売新聞 令和5年 11 月 22 日)もありました。またこれらに先立ち、仙台市からの働きかけを受けて、国内関連団体にも積極的に誘致要請を行っている報道も多数あります(毎日新聞 令和 5 年 3 月 31 日ほか)。

 このような、中国から八木山動物公園へのパンダ誘致における仙台市の本格化した動きを受け、参政党宮城県連としては以下の理由において、中国から仙台市へのパンダ誘致は慎重に期すべきとの声明を発することにいたしました。


 平成 23 年 12 月に、中国政府より民主党の野田佳彦首相(当時)に対して仙台市八木山動物公園へのパンダ貸与に積極的に応じる方針が伝えられ、ジャニーズ事務所(近藤真彦社長:当時)による初期費用 5 年分の費用負担も決まり、既定路線として進められましたが、その後、中国側からの要請で一方的に破談となった経緯があります。


 その一因として、奥山恵美子前仙台市長による尖閣列島の領有に関する市議会質疑における「尖閣諸島がわが国固有の領土であることは疑いなく、国において厳格に対応すべきであるというところは、論を待たないところであります」という日本の国益から見れば至極当然な答弁に、中国政府が難色を示したということがあります。(平成 24 年 9 月 18 日仙台市議会第三回定例会における、伊藤新治郎市議による質疑への答弁)この答弁後、一転して交渉は暗礁に乗り上げました。

 この一事をもってしても、今後将来にわたっての中国政府によるパンダの政治利用の可能性は疑い得ないものです。現に英国では、英中関係の悪化に絡んで契約を継続することなく返還されるという事態となっています。「英国最後のパンダ 2 頭 滞在 12 年、中国との関係悪化するなか帰国へ」(朝日新聞デジタル 令和5年 12 月5 日)

 現在も日本の排他的経済水域(EEZ)内に中国政府がブイを設置するなど、余談を許さない国際情勢のさなかにおきまして、また、パンダの生息地であるチベット(アバ・チベット族チャン族自治州)や、ウイグルに対する重大な人権問題を世界が注視する中で、東北最大で唯一の政令指定都市である仙台市が、目先の経済効果にとらわれ、さらに経済的依存を深めることには、健全な民主主義を毀損しかねない重大な懸念があると言わざるをえません。

 以上の事項とともに、住民税から拠出される予定の年間約2億円の貸与料、飼育費用等の重い市民負担なども鑑みて、仙台市にパンダを誘致することは地域経済および市民の混乱と分断を招くものと考え、郡和子仙台市長および仙台市議会、そして仙台市民の皆様におかれましては、熟慮ご検討くださり、方針の変更を切に望むものであります。

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